アパレル業界の社会課題である大量廃棄問題に環境汚染問題。
多くのアパレルブランドが、サステイナブルな素材を取り入れるなど、社会問題がファッションにも反映されています。
また、今ある製品に、新しいアイデアと伝統技術で、社会課題解決を目指しているアパレルブランドも誕生しています。
そこで今回は、オシャレでかっこいい!社会課題解決型のファッションブランドを紹介したいと思います!
※サステイナブルな素材開発に関しましては
サステイナブルな素材の最前線!服から服のリサイクルに人工タンパク質
をご覧ください
Contents
“社会課題解決型ファッションがオシャレでカッコいい!”
黒染めのリサイクルブランド「K」
お気に入りの服だったのに、シミや黄ばみ、色落ちで着られなくなってしまった・・・
なんてこと、ありますよね!
そんな時にお勧めなのが、服を黒く染めて、もう一度着られるようにする、リウェアブランドの ケイ(K)です。
ケイは、京黒紋付染で100年以上の歴史のある”京都紋付”が新たに立ち上げたブランド。
京都紋付の伝統技術を生かし、とても美しい黒に染め、新たに蘇らせることができます。
アイテムはTシャツやワイシャツ、ジャケット、カーディガンにワンピースなど。
また、バッグやキャップ、ストールといった小物にも対応しています。
通常の黒染めを行った後、天日干しをし、さらに1点ずつ手作業で独自の漆黒加工を施すことで、洗濯しても色落ちしない黒色に染め上げます。
黒染め後の衣服は、新品のようなソフトな肌触りを取り戻し、さらに撥水効果も加わります。
本当に黒い服を作る時には、ハイブランドも依頼するほどの、高い評価を得ています。
着物に触れる機会は年々減っていますが、染めるという形で、日本の伝統技術に触れてみる。
大切な服やバッグだからこそ、古くなっても新たに再生して使ってみる。
日本の伝統文化の継承と社会課題解決にもつながる、新たなファッションの楽しみ方です。
世界初!ビニール傘のアップサイクル!
プラスシティ(PLASTICITY)
日本人の傘の消費量は年間、約1億3千万本で世界一と言われています。
そのうちビニール傘は約8千万本。
安くて便利なビニール傘ですが、その多くが廃棄処分されています。
しかし廃棄するには、素材別に分解するなどの手間があり、埋め立て処理や焼却処理が問題視されてきました。
※傘の歴史に関しましては
をご覧ください
この現状を解決したいとの思いから、クリエーターの齋藤明希さんがビニール傘の特性を生かした、リサイクルバッグのブランド プラスシティ(PLASTICITY)を立ち上げました。
原材料となるビニール傘は日本各地の駅や、商業施設などで忘れられ廃棄処分されてしまう物を中心に回収。
回収した傘は、骨組み部分を解体・洗浄した後、傘の形のまま数枚を重ね、特殊な圧着加工を行っています。
防水性やメンテナンス性といったビニール傘が持つ素材の特性も、最大限に活かし製作されています。
扱いの難しいビニール素材は、国内の高い技術力のある職人の手によって裁断し縫製。
ひとつひとつの工程に必要とされる、人間の感覚や熟練した職人の技術、素材を大切にする想いから製品は生まれています。
今回は、社会課題解決につながる、リサイクルブランドをご紹介しましたがいかがでしたか?
様々な業種が垣根を越えて協力し、社会課題解決に向けて貢献していくことが、サステイナブルな未来に向けて必要です。