ヨーロッパではモノが故障した時、新品を購入するのではなく、修理を選ぶと答える人が3分の2を占めています。
そんなヨーロッパで近年、修理の技術を共有するコミュニティ『リペアカフェ』が人気を集めています。
環境への意識も高まる中、互いに教え合い、協力し合いながら修理を楽しむリペアカフェがどんなものなのか?
今回は、リペアカフェの魅力に迫ってみたいと思います!
Contents
リペアカフェがヨーロッパを中心に急増中!その魅力とは?
リペアカフェとは?
まずはリペアカフェが何なのか?見ていきましょう。
リペアカフェが誕生したのは2009年、オランダのアムステルダム。
オランダ在住の環境ジャーナリストのマーティン・ポストマ氏が「作る・使う・捨てる」という常識に疑問を持ち、廃棄しない文化を作るために始めました。
リペアカフェは、月1回、地域の公共スペースや空き店舗などを活用し開催されています。
家電や家具、おもちゃ、自転車、衣服などの修理したい製品を持ち込むと、直す知識や技術、道具を持った地域住民が、ボランティアで直してくれます。
そのため、修理代金は無料。
部品代やコミュニティーの運営維持費は、寄付によって賄われています。
現在、オランダ国内に476軒、イギリス、ベルギー、ドイツ、フランス、アメリカなどの国々にも広がり、1246軒ものリペアカフェが運営されています。
急増したリペアカフェには、いったいどんな魅力があるのでしょうか?
急増したリペアカフェの魅力とは?
リペアカフェでは、直したいものをボランティアに修理してもらうだけではありません。
修理に関する勉強会なども行われ、プロダクトの仕組みを理解したり、道具の使い方や修理技術を習得できるなどの、学びの場にもなっています。
勉強会を行う理由として
・自分で直せることを知らない
・直すための知識や道具などの情報がない
・直しても、またすぐに壊れるのではないか?
など、知識や情報がないために、修理を諦めている人が多かったからです。
しかし、リペアカフェを訪れると「壊れた物をどうやって直せるか?」という考えになり、意識が変わります。
また、修理のノウハウを持つ高齢者が活躍し、技術のある人達の社会貢献の場にもなり、共に使い続けるという、コミュニティーが形成されていきます。
リペアカフェは「壊れたものを修理しながら長く使い続けたい」という思いと、その理念に共感した技術者が協力し、機能していることが最大の魅力です。
日本にリペアカフェはないのでしょうか?
国連の調査によると、日本における電気電子機器廃棄物(Eウェイスト)の排出量は、アジアで2番目に多いと言われています。
そんな日本にも、リペアカフェがあったらいいな!と思い調べてみました。
家電製品のみですが、一般社団法人リペアエコノミー協会というところで、定期的にリペアカフェを開催しています。
運営は、iPhone等のスマートフォン修理事業・レンタル事業を手掛ける、株式会社あいりぺ。
プロの技術者に教わりながら、自身で修理してみると、さらに愛着も湧いてきますよ。
一般社団法人リペアエコノミーHP
https://www.repair-economy.jp/
今回のリペアカフェについて、皆さんはどう感じましたか?
社会課題解決!と言っても、知識や経験がなければ、貢献したくてもできません。
リペアカフェのように、楽しみながら体験を通して、メンタリティーを変えることが、社会課題解決の一歩に繋がるのではないでしょうか?
※フリュード主催の「第1回服のリペアカフェ」の模様は
をご覧ください