アップサイクルファッションに世界が大注目!

今月ノーベル物理学賞を受賞した、吉野彰さんの講演が、スウェーデンのストックホルムで行われました。

受賞したリチウムイオン電池について「サステイナブルな社会を実現するための、中心的な役割を果たす」と語りました。

こうした環境に配慮したサステイナブルな製品が、現在様々な分野で求められています。

 

※サステイナブルに関しましては

サステイナブルなファッションとは?

をご覧ください

環境省が推奨している、廃棄物を減らし、生かすための3R(リデュース・リユース・リサイクル)

この中のリサイクルには、素材の質を下げて再利用する「ダウンサイクル

そしてアイデアや工夫を加え、価値を高め再利用する「アップサイクル」があります。

アップサイクルは、循環型社会に意識の高い、アメリカで生まれました。

元の素材をなるべく生かし、地球への負荷も抑えられるので、世界で注目されています。

そこで今回は、ファッションのアップサイクルブランドを、ご紹介したいと思います。

※アップサイクルに関しましては

日本の伝統文化!着物の帯でつくるアップサイクルファッション

もご覧ください

Contents

”アップサイクルファッションに世界が大注目!”

Colette Barcelona(コレット・バルセロナ)

スペイン発祥の人気ブランド”コレットバルセロナ”

アクセサリーの素材は、使われなくなったテーブルクロスや、ウェディングドレスから切り取ったレースを使用。

現代ファッションにも合うデザインのアクセサリーにして、蘇らせています。

レース生地は丁寧に切り取り、色染めをした後に、レース本来のデザインが崩れないように、加工を施します。

これらはすべて手作業で行われ、余ったレース生地は、他のデザインのアクセサリーに使います。

 

ネックレスのチェーンやピアスの装飾に使われる金具も、40年~50年前の真鍮を使用。

年々、アップサイクルに共感し、使わなくなったレースを無料で提供してくれる人も増えています。

素材を提供する人、デザインする人、購入する人の気持ちが繋がり、社会に貢献できるのは素晴らしい事です。

コレットバルセロナ インスタグラム

#Colette Barcelona

Relier 81(ルリエ エイトワン)

”ルリエ エイトワン”は日本生まれのブランド。

ルリエはフランス語で、繋がりや結ぶことを意味します。

81は海外から日本に電話をかける際の+81の日本の国番号。

「日本と世界を繋ぐ」との意味が込められています。

ルリエ エイトワンのシューズはいずれも、着物または帯で作られています。

しかもデッドストック(未使用品)かヴィンテージ、またはユーズドのみを使い、新しく生地から生産する事はしません。

現在日本に残っている帯や着物は、ほとんどが一点もの。

靴をつくる場合、一枚の帯や着物から制作できる数はわずか8足です。

靴の表面に出る柄も少しずつ異なるため、制作する時点で、一期一会の価値を兼ね備えています。

日本文化である着物が形を変え、身近に使える物に生まれ変わるのは嬉しいですね。

現在は店舗は持たず、ネットショップのみの販売ですが、今後は海外展開も検討しています。

着物や帯の柄のパンプスは、色も艶やかでカジュアルスタイルにも合わせやすそう。

海外でも人気ブランドになるでしょう!

ルリエエイトワン

https://relier81-kyoto.com/

BEAMS COUTURE(ビームスクチュール)

日本を代表する大手セレクトショップ、BEAMSが立ち上げた新規ブランド”BEAMS COUTURE”(ビームスクチュール)

倉庫に抱えていたデッドストック品を、さまざまなクリエイターやブランドと共同して「一点モノ」として蘇らせる事業を始めました。

ビームスのオリジナル製品をつくる取引先や、この事業に賛同した他ブランドからも、布の切れ端や不良在庫を買いつけています。

「ビームス クチュール」は、ビームスが考えるCSV(共通価値の創造)の一つのかたちと位置づけられています。

今後は、ファッション以外の不良在庫の活用も検討しています。

ビームス

http://www.beams.co.jp/special/beamscouture/

SECOND CHANCE BANGKOK (セカンド チャンス バンコク)

”セカンドチャンス”は、2009年タイのバンコクのクロインスラムに設立された、リサイクルショップ。

クロインスラムは、約10万人が暮らすバンコク最大のスラム街。

スラム住民の生活の質を向上させる為に、セカンドチャンスは設立されました。

 

セカンドチャンスには、海外から1日100㎏ほどの古着が、寄付され送られてきます。

この古着1枚を、スラムの住人が20バーツ(約70円)で仕入れます。

そして約5倍の値段で、路上などで販売し、生計を立てています。

スラム住人が、自力で暮らしていけるように、古着は激安で販売。

ただし、寄付の量が多すぎたり、売れ残っしまうなどの問題も抱えていました。

 

例えばネクタイはいつも売れ残ってしまいます。

なぜなら、タイの人には、ネクタイをする習慣がないからです。

現地のデザイナー達は、アイデアを出し合い、メガネケースにリメイクする事に。

 

そして、優れた裁縫技術者達が、メガネケースを完成させました。

この他に、キーホルダー、バッグ、シュシュ(髪どめ)なども制作しました。

ユニークな発想で、今では外国人観光客に人気のお土産になっています。

 

活動国が寄付として送った物が、支援国でアップサイクルされ、再利用される。

世界がひとつになる、サステイナブルでエシカルな循環型システムです。

 

エシカルに関しましては

エシカルファッションとは?

をご覧ください

 

この他の売れ残った古着は、プロジェクトに使ったり、スラムの中でも特に貧しい人達に、無料で配ったりしています。

セカンドチャンス

https://www.scbkk.org/

まとめ

アップサイクルとはアップグレードして、サスティナブルな製品にする事。

不要になったファッションに、新しいアイデアやデザインを吹き込み、付加価値の高い製品が誕生しています。

アップサイクルには、物にに込められたストーリーがあり、限りある地球の資源を守ることに繋がっています。

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