2021年3月23日~25日の期間、東京ビッグサイトで
「第1回国際サステナブルファッションEXPO春」が開催されました。
最終日の25日に行きましたが、多くの来場客で賑わっていました。
コロナ禍ですが、サステナブルファッションへの関心が高まっているのを感じました。
今回、出展していた企業は、環境や社会に配慮した開発を行っている、素材・生地メーカー、商社、副資材メーカーなど約100社。
最新のサステナブル素材や製品を調査してきましたので、ご報告したいと思います!
※サステナブルなファッションにつきましては
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Contents
“第1回国際サステイナブルファッションEXPOをリポート!”
廃棄されていた、バナナの茎や葉っぱが…
会場に入り、いちばん人が集まっていたのが、三井物産アイ・ファッション、ソトー、吉田染工、貴志川工業、ループからなる「バナナ クロース」推進委員会のブース。
展示されていたのは、廃棄されるバナナの茎から作られた、繊維や衣料品です。
知らなかったのですが、実が成ったバナナの茎は、地上1メートル程度を残し、伐採されてしまうそうです。
残った茎からは新しい芽が出るのですが、 伐採した茎には使い道がなく、廃棄されてきました。
現在129カ国の地域で伐採されたバナナの茎は、年間約10億トンにものぼります。
そんな、バナナの茎から作られる繊維は、 吸水性が非常に高く、軽くてしなやかな特徴があります。
そして、続いて目に留まったのが、こちらのお財布やバッグ。
株式会社ReLaが輸入している、捨てられるはずの、枯れたバナナの葉で作った、お財布や手帳、カードケースです。
見た目は日本の寄木細工のような、デザイン。
色の違いは、葉っぱを染めているのかな?
と思ったのですが、これは、葉っぱが乾燥するスピードによって、自然に色に違いが出てくるとのこと。
着色料は一切使われていないそうです。
この自然の色合いを活かし、タイの職人によってひとつひとつ、手作業で作られています。
触ってみた感じは、軽くて艶がありました。
バナナが栽培されているのは、南米やアフリカなど熱帯、亜熱帯地域。
暑さや雨の多い環境で育っているので、耐久性にも優れているそうです。
廃棄予定のリンゴから作るアップルレザー
ニチモウのブースでは、廃棄予定のリンゴから作る人工レザー「アップルレザー」が展示されていました。
合成皮革や人工皮革よりも石油系樹脂の割合が低いため、現在、植物由来のレザーは、新たなウィーガンレザーとして注目されています。
※ヴィーガンレザーに関しましては
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特にアップルレザーは他の合成皮革に比べ通気性が良く軽量で、水にも強いなどの特徴があります。
海外ではすでに、自動車のシートやスニーカー、カバンなどに多く使用されています。
販売時のネームタグやハンガーも、サステナブル素材に
副資材メーカーのムラタのブースでは、販売時に付いている、下げ札の原料が石の「ストーンペーパー」
また、ペットボトルを回収し、リサイクルしてできたポリエステル糸で作れた洗濯ネームなど。
消費者がなかなか気づかない、副資材もサステナブルな素材へと変化してきています。
※サステナブルな素材に関しましては
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こちらは、業務用ハンガーなどを販売しているコーベルのブース。
展示されていたのは、製紙工場、印刷工場などから排出される古紙や損紙が原料のペーパーハンガー。
また、トウモロコシなどの生物資源を主原料として作られる合成樹脂の、バイオマスハンガーなどが展示されていました。
今回のイベントでは、これまでサステナブルファッションに興味がなかった人にも、非常にわかりやすく展示されていました。
出展企業が年々増え、サステナブル素材への理解が、どんどん消費者にも広まっていくことを願います。
※第1回 国際サステナブルファッション EXPO秋」の模様に関しましては
「第1回 国際サステナブルファッション EXPO秋」をリポート!
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