アクセサリーの素材解説・第2弾!
今回は、ブラス、チタン、ステンレスについて、わかりやすく解説したいと思います。
素材の特徴を知って、お手入れやメンテナンスをしながら長く愛用しましょう。
※アクセサリーの素材、ゴールド、プラチナ、シルバーに関しましては
アクセサリーの素材と特徴をわかりやすく解説(ゴールド・プラチナ・シルバー)
をご覧ください
Contents
“アクセサリーの素材と特徴をわかりやすく解説”
ブラス(真鍮)
ブラスは、銅と亜鉛の合金で黄銅(おうどう・こうどう)とも呼びます。
ブラスが日本に伝わったのは江戸時代。
当時、ゴールドよりも高価だったブラスは、華やかな日光東照宮の装飾などにも多く使用されています。
現在では、仏具や金管楽器、身近なものでは5円玉硬貨の素材がブラスです。
適度な強度があり、加工もしやすいので、多くのアクセサリーの素材としても普及しています。
ブラスの魅力は、やわらかく上品な輝き。
また、銅と亜鉛の配合バランスによって、色味が微妙に異なるのがブラスの特徴と言えるでしょう。
使い込むことで深い味わいになり、重厚感が出てくるので、アンティークアクセサリーとしても人気です。
繊細なデザインも多く、ゴールドやプラチナに比べて、低価格で購入できるのも魅力です。
ただし、水や汗、湿度には弱いので、緑青(ろくしょう)と呼ばれる青いサビが発生することがあります。
有害ではないのですが、服などに付くと取れないので、こまめに拭きとることが大切です。(メッキされていない物)
ブラスのメリットとデメリットをまとめてみました。
★メリット★
・深い色合い、輝きに重厚感がある
・使い込むことで、素材の変化を楽しめる
・手ごろな値段で購入できる
★デメリット★
・金属としての資産価値はない
・水分に弱いので、お手入れが必要
チタン
チタンは、1790年にイギリスの鉱物学者によって発見。
しかし、不純物を取り除き抽出するまでには、約100年もの歳月がかかり、その後1946年頃から実用化されました。
チタンにはたくさんの種類がありますが、大きく分けて、純チタンとチタン合金の2種類に分けられます。
日本では、純チタンが一般的で、チタン合金には、アルミニウムやニッケルなどの素材が混っています。
チタンの特徴はとても丈夫で、強度はおよそ鉄の2倍、アルミの3倍です。
軽くて水にも強いので、キッチン用品やゴルフクラブ、メガネフレームに医療用品など、多くの製品に使われています。
金属アレルギーも起こりにくく、カラーバリエーションも100種類以上と豊富なので、近年はアクセサリーとしても注目されています。
汗にも強く錆びないので、変色の心配もほとんどなく、入浴やスポーツの際にも安心して付けられます。
しかし他の金属と比べて、加工が難しいため、リングの大幅なサイズ直しや、磨いたりすることができないことが多いです。
また、チタンは貴金属ではないため、資産価値はありません。
※アクセサリーのお直しに関しましては
アクセサリーのリフォーム・リペアでサステイナブル!解説・ビフォーアフター
をご覧ください
チタンのメリットとデメリットをまとめてみました。
★メリット★
・金属アレルギーが起こりにくい
・カラーバリエーションが豊富
・軽くて丈夫、変質・変色をしにくい
・お手入れが簡単
★デメリット★
・加工が難しいので、ブランドやデザイン数が少ない。
・リングのサイズ直しなど修理が難しい
ステンレス
ステンレスは、錆びないという意味で正式名称は、ステンレス鋼(ステンレスこう、Stainless steel)と言います。
ステンレスの主成分はおもに鉄で、これにクロムやニッケルを含めた合金鋼です。
耐熱性や強度が高いので、建築や土木、家電や自動車など幅広い製品に使われています。
近年は、加工技術が進み、手ごろな価格のステンレスのアクセサリーが増えてきました。
ステンレスはチタンと同様、水や汗に強く、アレルギーの心配もなく、お手入れが簡単なのが魅力です。
そして100%リサイクル可能な素材として、近年注目されています。
※服のリサイクルに関しましては
サステイナブルな素材の最前線!服から服のリサイクルに人工タンパク質
をご覧ください
ただし、硬い素材がゆえに、シルバーやブラスと比較すると、繊細で柔らかいデザインのアクセサリーが少ないです。
また、ステンレスも貴金属ではないので、資産価値はありません。
ステンレスのメリットとデメリットをまとめてみました。
★メリット★
・リーズナブルな値段
・丈夫でキズがつきにくく、錆びにくい
・金属アレルギーになりにくい
・お手入れが簡単
★デメリット★
・資産価値がない
・高度が強いので、繊細さや柔らかさのあるデザインのものが少ない