2008年のリーマンショック以降、ZARAやH&Mなどのファストファッションが世界を席巻してきました。
しかし近年、ファストファッションとは対極的でエシカルな「スローファッション」への意識が高まっているのをご存知でしょうか?
今回は、スローファッションについてわかりやすく解説してみたいと思います!
※エシカルファッションにつきましては
をご覧ください
Contents
ファストファッションからスローファッション志向へ
スローファッションとは?
スローファッションとは
流行に左右されず『良質なものを長く大切に着続ける』という考え方。
自分にとって本当に必要なもの、似合うものだけを購入し、お手入れやリペアをしながら愛用する価値観です。
では具体的に、ファストファッションとの主な違いについて見てみましょう!
ファストファッションとスローファッションの違いは?
ファストファッション
服のサイクルが短い
流行のファッション
低価格で販売
大量生産・大量廃棄
化学繊維が多い
消費者はシーズンが終わったら廃棄する
スローファッション
服のサイクルが長い
定番ファッション
販売価格は少し高め
適量生産
高品質
天然繊維や再生繊維
消費者はお手入れやリペアをしながら長く愛用する
私たちはファストファッションによって、流行のファッションを手ごろな価格で、楽しむ事ができるようになりました。
しかしその一方で、製造工程での環境汚染や、過酷な労働環境などが、大きな社会問題になっています。
スローファッションは、ファストファッションの問題に疑問をもった、生産者、消費者から生まれた服に対する価値観です。
そして、スローファッションへの意識が、新型コロナの流行によって高まっているとの、調査結果も発表されています。
新型コロナの流行で、スローファッションへの意識が高まる
※出典元:エステー株式会社調べより
こちらは、消臭剤、防虫剤などを販売するエステー株式会社が、2020年9月に実施した20歳~59歳の男女603名への「衣類への価値観に関する意識調査」です。
「衣類に対する価値観で最も強く当てはまるものをお選びください」という質問では、コロナ前とコロナ後それぞれについて回答してもらうと
コロナ後は「長く着られるようなお気に入りの服を少しだけもちたい」と考える人が増えていることが判明。
また、従来のファストファッション志向の「安くても服をたくさんもちたい」や「流行の服をそろえたい」といった価値観は、減少していることが明らかになりました。
続いて、服を長く楽しむという意味で使われる「スローファッション」を取り入れたいと思うか質問をしたところ
20.6%が「既に取り入れている」と回答。
36.7%が「今後取り入れていきたい」と回答しました。
コロナ禍で、スローファッションへの関心が高まっていることがわかります。
新型コロナで新しい生活形式になり、出かける機会も少なくなったことで、人に見られるより、着心地の良さや、自分にとっての「お気に入り」を求める意識が高まったと考えられます。
環境省もスローファッションを推奨!
一着を長く着るために品質を重視し、価格に見合う価値ある商品を購入しましょう。
私たちの衣類の購入単価は年々下がっていますが、同時に着用期間も短くなっています。
消費者は「長く着られる品質を選ぼう」と提案しています。
今回はスローファッションについて解説してみましたが、いかがでしたか?
「安くておしゃれな服がたくさん欲しい!」
ファストファッションも、私たちの欲望と価値観が生み出したファッションです。
時代は今、大きな転換期にきていると言われています。
あなたの服への価値観も、見つめ直してみませんか?