2019年も、たくさん事件や事故、災害などのニュースがありました。
1年を振り返り、どんなニュースが皆さんの心に残っていますか?
そこで今回は、2019年に話題になった、ファッション業界のニュースをランキングにしてみました。
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”ファッションニュースランキング・ベスト5|2019”
第5位 空前の大ヒット!「ワークマン」
毎年恒例の、雑誌「日経トレンディ」が選ぶ”2019年ヒット商品ベスト30”
今回1位に選ばれたのが、作業着ブランドの「ワークマン」です。
ワークマンは1979年創業。
ホームセンターのカインズ、コンビニのセーブオンなどを運営する、ベイシアグループです。
ワークマンと言えば、工事現場の作業服や、その関連用品の専門店のイメージが強いですよね。
実際に、低価格で実用性の高い商品を数多く販売し、”作業着のユニクロ”とも言われています。
しかし近年では、アウドドアファッションを主に扱う新型店舗、ワークマンプラス(WORKMAN Plus)をオープン。
ワークマンプラスは、実用性に加え「少しカッコいい」「ムダにカッコいい」をテーマに、デザイン性を強調したカラフルな製品を開発。
これまでターゲット外だった、若年層や女性客の取り込みにも成功しています。
その人気は、女性ファッション誌「CanCam」(小学舘)でも特集されました。
そしてワークマンを愛用する女性達は”ワークマン女子”と呼ばれています。
2019年12月現在、ワークマンの国内店舗数は、860店舗にまで拡大。
国内の店舗数ではユニクロを超え、既存店売上高も24カ月連続で、前年越えをしています。
ワークマンでは2025年に向けて、1000店舗以上の出店を、目標に掲げていています。
第4位 ヤフーがゾゾを買収
9月13日、ヤフー(現・Zホールディングス)がファッション通販サイトのゾゾタウン(ZOZOTOWN)を運営する、ゾゾ(ZOZO)を買収すると発表しました。
その後、創業者社長である前沢友作氏は退任。
ゾゾタウンは2004年に開設され、インターネットやスマートフォンの普及と共に急成長。
開設からわずか4年で、東証マザーズに上場し、その後の2012年には東証1部に。
近年は、社長自らがマスコミなどで注目され、ゾゾタウンは一躍有名な、ファッション通販サイトになりました。
しかし、2017年に発表したプライベートブランドのZOZOスーツが不振に終わり、125億円の赤字に。
また、2018年12月からスタートした、有料会員サービス「ZOZO ARIGATO」キャンペーン。
このキャンペーンにより、大手アパレルメーカー42店舗が撤退し「ZOZO離れ」と言われる現象が、起きてしまいました。
影響力のあった前沢社長が退任し、今後のゾゾタウンがどんな展開をしていくのか?
着目していきたいと思います。
第3位 フォーエバー21が経営破綻
9月29日、アメリカのフォーエバー21(FOREVER 21)が経営再建のため、連邦破産法11条の適用を、申請したと発表しました。
世界各国のメインストリートに店舗を構えていたお店が、いきなり倒産するなんて・・・
ショックを受けた方も、多かったのではないでしょうか?
しかし日本では、フォーエバー21の創業者や、設立から現在までの道のりを、ご存知の方は少ないでしょう。
フォエバー21は1981年に、韓国からアメリカのロサンゼルスに移住した、ジン・スク、ドン・チャン夫妻が創業しました。
1984年、夫妻はフォーエバー21の前身となる、広さ約25坪の店舗「ファッション21」を、ロサンゼルスにオープン。
最初の年には70万ドル(約7600万円)を売上げ、夫妻は半年ごとに新しい店を、オープンさせていきます。
2000年代に入っても好調は続き、2009年には日本に初上陸。
スペインのZARA、スウェーデンのH&Mに並び、ファストファッションのブームに乗ります。
※2009年の流行や、ファストファッションに関しましては
をご覧ください
フォーエバー21のピークは2015年、600以上の店舗から、約44億ドル(約4778億円)を売上げました。
当時の雑誌フォーブスは、創業者夫妻の資産が、59億ドル(約6407億円)に達したと報じました。
まさにアメリカンドリームを手にしたのです。
しかしここ数年は、ECサイトでの購入に消費者が流れ、家賃などの高騰もあり、赤字経営が続いていました。
環境問題への関心も高まる中で、いち早く対策を打ち出せなかった事も、破綻の原因とみられています。
ファストファッションとは、最先端の流行をいち早く取り入れ、低価格で提供される衣料品で、商品の移り変わりが早いのが特徴。
フォーエバー21の倒産で、ファストファッションの経営自体が、移り変わりの激しい業態である事を実感するニュースでした。
第2位 カール・ラガーフェルド死去
モード界の皇帝と呼ばれるカール・ラガーフェルドが、2月19日に85歳で死去しました。
カール・ラガーフェルドは、ドイツ出身のファッションデザイナーで写真家。
1983年にシャネルと契約し、シャネルのクリエイティブ・ディレクターに就任。
創業者ココ・シャネルの死後で、低迷していたブランドを、見事に復活させました。
そして亡くなるまで、シャネルやフェンディなどの、ブランドのデザイナーを務めました。
またファストファッションのH&Mからコカ・コーラまで、幅広いブランドとコラボするなど、革新的な取り組みもしてきました。
ファッション業界で、70年にも渡りキャリアを積み、トップを走り続けたカールラガー・フェルドの功績は偉大です。
第1位 LVMHがティファニーを買収
11月25日に衝撃的なニュースが飛び込んできました。
世界最大手ラグジュアリーブランド企業のLVMH(モエヘネシー・ルイ・ヴィトン)が、アメリカの宝飾品大手、ティファニーの買収を発表。
買収金額は約162億ドル(約1兆7600億円)と過去最大規模です。
世界3大ラグジュアリーブランド言えば、LVMHに次いでスイスのリシュモン、フランスのケリングです。
この買収により、LVMHは売上高が日本円で6兆円を超え、競合2社との差を、3.5倍以上に広げました。
※ラグジュアリーブランド企業に関しましては
をご覧ください
LVMHは1999年に時計のタグホイヤーや、2011年にはイタリアの高級宝飾品の「ブルガリ」を買収しています。
それでも時計・宝飾品部門では、リシュモンの売上の、約半分に留まっていました。
LVMHはティファニーの買収で、同分野を大幅に強化したい考えです。
今回の買収は、LVMHだけにメリットがある訳ではありません。
高級時計や宝飾品の製造にかかる原価、広告宣伝費や開発費には、莫大なコストがかかります。
巨大資本の傘下に入る事で、ティファニーにとっても、メリットは大きいのです。
一方で独立系で頑張っている、ラグジュアリーブランドもあります。
エルメス、シャネル、ロレックス、パテック・フィリップなど。
しかし水面下では、ケリングがスイスの高級時計パテック・フィリップの買収を、検討しているとの話もあります。
来年も、3大ラグジュアリーブランドの動きに、注目していきたいと思います。
※LVMHに関しましては
もご覧ください
今回は、2019年のファッションニュースを、ランキングにしてみましたがいかがでしたか?
2020年もフリュードサロンでは、ファッションに関する有意義なニュースを、お届けしていきたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。